向井メンタルクリニック

メンタルヘルス徒然草

2011/11/3 木曜日

昔々その昔おじいさんとおばあさんがありました。

Filed under: 1.診断の重要性について — mukai @ 13:55:41

昔々、その昔、おじいさんとおばあさんがありました。おじいさんはチョットおからだがご不自由で、おばあさんはチョット物忘れがありました。
ある時、おじいさんは山に芝刈りに行こうとしましたが息切れがするので、芝刈りはやめてしまいました。おばあさんは川に洗濯に行くのですが、どんぶらこ~、どんぶらこ~洗濯物を川に流してしまったり、そのままおいて忘れて帰ってきたりするので、川へ洗濯に行くのを止めていました。
あるとき、悲しいことに、おじいさんの息切れが、チョット悪くなってしまいました。そんなにたいへんに考えるほどでもないのですが、おじいさんは「もうあかんのや!もう駄目なんや」と、皆が大丈夫と説明しても、なかなか納得しませんでした。
 そんなある日、おじいさんは、物忘れのおばあさんを残して自分が先に逝ったらと心配で、心配でたまらなくなり、なんと!!「おばあさんの首を絞め、自分も死ぬのだ」と言い始めました。心配なので、仲の良いご夫婦だけど、仕方がないので、別々に生活するようになりました。おじいさんはおばあさんと離れて暮らしても、なお「心配や!心配や!」は続きました。
      夫の愛はなんと切ないものでしょう。
   一方で、おばあさんは、離れて暮らすようになって、おじいさんが心配した通り、物忘れはますますひどくなってきました。しばらくした頃、おばあさんもおじいさんが心配だろうから、お話をしようと、またどのくらい物忘れがあるか見てみようと、いろいろ聞いてみることにしました。
「よし子さん(おばあさんのこと)、おじいさんはどうしたはる?」と、お聞きしました。おばあさんは、「アーッ、アーッ、ソンナモン、知らん!知らん!それよりおやつ、おやつチョーダイ」との返事でした。
      妻の愛はなんと切ないものでしょう。
 男もいろいろ、女もいろいろ、夫婦の愛情も、いろいろ、男と女の愛情、切ないものです。

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