「山路(やまみち)を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ、とかくに人の世は住みにくい」と夏目漱石はうつ病の患者さんのおっしゃるようなことを「草枕」で書いています。実際、一部の学者は夏目漱石が「心の病」にかかっていたと言います。 このように私たちの人生において古来より時代、場所を越えて私たちを悩み、迷わせる事柄、人間関係、経済問題、親子の問題・・・といった「心の病気」を引き起こす事柄が満ち溢れています、と同時に身心相関といわれるごとく、「心の病気」の場合には、「心の症状」だけでなく種々の「身体の症状」を伴います、また逆に「身体の病気」にも種々の「心の症状」が出現してきます。
最近の現代社会では「ストレス」といった言葉で一括される、社会情勢―価値観の急激な変化、対人関係の複雑化、世代間の人生観の相違、会社や学校の問題などの「心を疲れさせること」ことは、加速度的に増大しています。それが証拠に年間3万人以上方が自殺し、社会問題化しています。それではこの複雑化した社会で生活する「社会的存在」を免れ得ない場合、我々はどう対処すればよいのでしょうか。
「心の病」は密接に身体の症状と関連しています。他科受診しても原因が分らず身体的と思っていた症状が治らない時、「心の病」に関連した身体の症状の可能性があります。また以下のような「心の病」に固有の症状が出現し「心が疲れたな」と感じたときに、ご来院ください。おのおの本人に合わせ、心を込めた、治療のお手伝いをいたします。
うつ病およびうつ状態を中心とした臨床精神病理および精神療法(カウンセリング)
※薬物依存・アルコール依存は当院では専門外としております。
※2011年1月1日現在
その他: 指導医など